2024-09-04

広重ぶるう

「広重-摺りの極-」展へ行ってきました。今回この展覧会に行こうと思ったのは、テレビドラマ「広重ぶるう」を観て広重に興味を持ったからです。

あらすじは、浮世絵の世界で北斎とともに世に知られる歌川広重。実は広重は、火消しで生計を立てる下級武士として、江戸の火事を消すかたわら、絵を描いていた。そしてある日ベロ藍という青色に出会い魅了されていく。そんな広重を献身的に支える妻との物語。

ベロ藍とは、ベルリンの染料業者が偶然に発見した科学的な合成顔料で日本に、1747年に初めて輸入されたそうです。ベルリンの藍を省略してベロ藍と呼ばれたようです。この青が江戸で大流行。鮮やかで透明感のある青は、それまで難しかった海や川、空の新たな表現を可能にしたのだそうです。そして何よりベロ藍が鮮やかに発色するには、日本独自の和紙と摺師の技が必要なのだそうです。まさに摺りの極み、ということなのでしょう。

広重の作品は構図がとにかく素晴らしと思いました。広重の代表作「大はしあたけの夕立」の鳥のような高い視点は火消しとして火の見櫓から江戸を眺めていた経験が生かされているとの解説もありました。近景拡大構図や二分割構図、曲線構図など、たくさんの作品を観て楽しかったです。

余談ですが、〇〇園のお茶漬けで「東海道五拾三次カードフルセット」が当たるキャンペーンを開催中と知ってしまいました。お茶漬けを食べる機会が増えそうです。

(Sawai)

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