2018-08-01
10年越しに叶いました!
こんにちは!西村です。
15.5×15.5センチの紙に厚手の表紙。見開きの左ページに文章、右ページに絵。初めて出会う絵本がミッフィーでおなじみディックブルーナの「ちいさなうさこちゃん」シリーズという方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、以前からシンプルなデザインが大好きでした。ミッフィーはシンプルな形ですよね。実はフリーハンドで描かれているというのです。よく見るとかすかに線に揺らぎが見え、ぬくもりを感じます。
色は「赤・黄・青・緑・茶・グレー」の6色だけ。これらはブルーナカラーと呼ばれ、シリーズの絵はこの指定色だけで描かれているのです。
ブルーナはいきなり絵本作家として世に出たのではありませんでした。家業の出版社でデザイナーとして活躍しました。2000冊を越す「ブラックベア」シリーズのペーパーバックの装丁とポターを手がけています。(年間150冊以上の作品全てに目を通し、デザインを練っていた!)
イラスト、写真、タイポグラフィなどなど、彼のデザインの冒険は、チャレンジ精神に満ちていました。半世紀以上経っても新鮮です。
実は10年前に「ディックブルーナのデザイン」という本を読んで、いつか原画を見てみたいと思っていましたが、7月に伊丹市立美術館で開催されていた展示会でその夢が叶いました!
約70点の原画とスケッチに複製を加えた約500点の展示に時間も忘れて見入りました。2017年に惜しまれながら亡くなったディックブルーナ。葬儀のときに親しい人に贈られた最後の絵本も展示されていました。それすらもブルーナらしい。「いつか、ミッフィーのふるさとオランダのユトレヒトを訪れてみたいなぁ」と思いながら、ひんやりとした美術館を後にしました。
関連記事