『保険嫌いと保険好き』
ファイナンシャルコーチの山田容子です。
日本人の保険好きは世界でも群を抜いています。生命保険文化センターの調査によれば、日本人のおよそ9割がなんらかの生命保険に加入しています。
40歳代前半から60歳前半では9割を超え、20歳代でも8割は加入しています。
そして、一度加入した保険を見直さずにずっと保険料を払い続けているのです。
反面、「保険なんかいらない!生命保険をかけるなんて縁起わるい!保険には入らない主義!」とかたくなに生命保険を拒否する方もおられます。
そんな方が、「生命保険に入りたいのですが、どのくらいの金額に入っておくといいですか?」とコロッと態度を変えてくるきっかけで多いのが、「子どもができたから、自分に万一のことがあるといけないので」と、いうものです。
守るものができると、今までの主義主張なんてもろいものですね。
それはともかく、それ以来保険嫌いが保険好きへと変わり、「死亡保障は必要、子どもの将来のための学資保険、入院したときのために医療保険、それから収入が少なくなったときのために収入保障保険、それからそれから・・・」とまあどこまで加入するのか、いうくらい保険に加入し始めます。
そんな保険好きになった方にアドバイス。
その1 保険は最低限必要な保障額で加入すべし
保険とは、万一のときに自分の持っているお金では追いつかないほどの大きな金額が必要になったときに加入しておくものです。自動車事故を起こしてしまって大きな賠償金が必要なときのために自動車保険に入る、といえばイメージはつくでしょうか。
死亡保障も、遺族年金や会社からの育英資金があればそれほど高くなくていいでしょうし、医療保険はすでに健康保険に全員加入済み。学資保険や収入保障保険は保険でなくても備えることはできます。
その2 保険料は掛け捨てと心得るべし
保険を貯蓄と一緒に考えるのはやめましょう。保険事故(死亡保障なら死亡)が起こらなければそれでよし、という必要経費として家計に組み込みましょう。
その3 保険は放置せず、見直すべし
一度入ったからといって、そのまま放置しておくのは保険料の無駄です。子どもが大きくなって独立し、大きな死亡保障が必要なくなれば保障を引き下げるか解約して負担を減らしましょう。
保険は嫌わず、かといって好きすぎることもない、ほどよい距離で見守りましょう。
「この保障額がワタシに本当に必要か?」