2018-10-02
ヒントになる一冊
なんとなく体がだるい、ボーっとして集中できないことがあります。理由も無く不安になったり、怒りやすくなったりすることもあります。いわゆる不調ですが、どうしたら解決できるのでしょうか。
「最高の体調(鈴木祐著)」はヒントとなる一冊です。
うつ病、肥満、散漫な集中力、慢性疲労、不眠、モチベーションの低下・・・。一見バラバラの症状も根っこが同じ。その正体を解明するのが「文明病」という考え方です。
そもそも人間は、長く続いた古代の環境に最適化している生き物で、現代人の暮らしが、人類の進化とミスマッチしていることが原因だと解ってきました。狩猟採取民には、肥満もうつも不眠も存在しないのです。
文明病の引き起こす要因は「炎症」と「不安」。どちらも古代から存在していましたが、現代人と狩猟採集民が感じていたものと性質が異なります。
「炎症」はケガをしたり、風邪を引いたりするときに働く免疫システムですが、狩猟採集民は外から見て解り易く短期間なのに対し、現代人は体内炎症が延々と燻りつづける長期的なもので、外から見て気づかれにくく、少しづつ不調が進行してしまうものです。
「不安」においても狩猟採集民は災害や危険などの「はっきりした不安」に対し、現代人は見えない将来への「ぼんやりした不安」というように・・・。
不調は古代より多すぎるもの、少なすぎるもの、存在しなかった新しいものの分類に置き換えてみると問題解決の糸口が見えてくると紹介しています。
本著は、サイエンスライターの著者が100の科学的なメソッドと40の体験的スキルから導き出された解説書です。
タイトル通りの最高な体調を手に入れたい方や、現代人としての自分の在り方を振り返ってみるのにもお薦めの一冊です。
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