2025-08-01
穴場の美術館にて
週末、山王美術館で開催中の「エコール・ド・パリ展」に行ってきました。

大阪の中心にありながら、落ち着いた雰囲気のこの美術館は、まるで時間が止まったかのような静けさが漂う穴場です。混雑もなく、一つひとつの作品に時間をかけてじっくり向き合うことができました。
展覧会では、多くの芸術家たちがフランス・パリに渡り、互いに刺激を受けながら創作していたという歴史的背景に触れ、改めて「芸術といえばパリ」というイメージを再確認しました。
中でも心を惹かれたのが、藤田嗣治の作品です。描かれた年代によって画風が微妙に変化しており、奥深さに驚かされました。優しく包み込むような癒しを感じる作品もあれば、思わず足を止めて見入ってしまうような圧倒的な魅力のある作品もあり、一人の画家が持つ多面性に感動しました。
また印象的だったのは、片岡球子による「花咲く富士」。この色鮮やかな作品が、彼女が80歳代に描かれたこと知ったときは驚きとともに、作品から力強い生命力を感じ、こちらまで元気をもらえる気がしました。
後で調べて知ったのですが、ご本人が「私の描く富士が、人々に勇気を与えたり~~」とコメントされているのを知り、まさにその通りであると思いました。
常設展では横山大観など誰もが知る有名画家の作品が展示されており、日本美術の奥深さを再確認。芸術の豊かさに触れた一日でした。
心静まる贅沢な時間を過ごせる山王美術館、お薦めです。
(Ozaki)
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