アサーティブ・コミュニケーション講座
私たちは生活していく上で人との関わりが大切であることをよく知っています。だからこそ、その難しさについて実感されている方は多いのではないでしょうか。特に職場におけるコミュニケーション上の行き違いは、ストレスを与え人間関係に悪影響を及ぼします。結果、チーム力の低下の要因の1つとなると考えられます。
逆にコミュニケーション力が向上することで、チームの中に安心と信頼が生まれ、チーム力が向上するとも言えるでしょう。ビジネススタイリストでは、メンタルヘルスの対策やハラスメント対策にも有効であり、企業のマネジメント、チームビルディング等、多種多様な団体・企業に注目される「アサーティブ・コミュニケーション講座」を開催いたしました。講師は弊社尾崎が担当いたしました。
今回の参加者は、企業のトップ経営者、マネージャー職、フリーランス、一般職の方まで様々。
○苦手なメンバーとのコミュニケーションを改善したい
○顧客とのコミュニケーションに役立てたい
○自社(職場)のコミュニケーション力を向上したい
と、様々な受講動機をもたれて臨まれました。
まずは、「アサーティブなコミュニケーションとは?」と、言うところからスタート。アサーティブは「自分の要求を押し通す自己主張」ではなく、「自分も相手も尊重した上で、誠実に、率直に、対等に、自分の要求や意見を相手に伝えるコミュニケーション」です。
皆さん、こんなことはないですか?
○年上のパートさんに、新しいやり方を指導するが、古いやり方から変えてもらえない。
○自分も手いっぱいなのに、頼まれたら引き受けてしまう・・・。
○新入社員に「やりかたが間違っている」と注意したら、泣かれて、さけられるように・・・。
講師からの問いに、「あるある」「そうそう」と頷いていました。
誰もがコミュニケーションに関する色々な悩みを感じておられるのだと思いました。
多様な働き方(正社員、契約社員、嘱託社員、パート、派遣社員etc)の人々がいる職場で、その多様な価値観を持つ人々と、必要なときにコミュニケーションを適切に取っていくためには、相手の価値観も認めつつ対等に率直にコミュニケーションをとっていくことが必要だということで、まずは、自分の傾向やコミュニケーションのくせを知ることから。
次にアサーティブにコミュニケーションを取るための、心の姿勢について理解を深めました。
○誠実:自分に対しても、相手に対しても誠実である
○率直:相手に率直に向き合う
○対等:自分も相手も尊重した人として対等な態度
○自己責任:自分の行動の結果の責任の半分は自分にある
いずれも人と向き合うことの基本的なことですが、具体的に解説されてみると、行動に移せては無い・・・。
「知っている」と「できる」は全く違うと痛感しました。
アサーティブに伝えるトレーニングではペアになり 「頼む」ことのワークを行いました。
アサーティブを意識しつつ、普段どおりに伝えると、やんわり断られてしまいます。途中で相手の態度も硬化し「これはダメだ」と判るほどです。その後、講師から伝える内容の整理と伝え方のポイントについての話を受け、留意するポイントを踏まえて頼んでみると自分自身の伝え方も態度もゆったり変化し、相手も無理なく聞き入れてくれるようになりました。まさに自分も相手も尊重した上で自分の要望が伝わったという感覚が得られたワークでした。
今回は「依頼する」時のアサーティブな伝え方のワークでしたが、他にも部下に注意する、要望に応えられない事(断り)を伝える。改善を求めるなど、心にやや負荷が掛かることを伝える場面は、ビジネスにおいてもプライベートにおいても避けられないことです。本講座では、様々な場面でアサーティブな伝え方を、より具体的な事例を交えながら身につけていきます。長年身につけたコミュニケーションのくせや態度は変えることが容易ではないですが、アサーティブな伝え方をロールプレイで体感しそれをチャレンジしてみる。自分の伝え方、考え方が変わっていくことで、さらに信頼し合えるチームが築かれていきます。 コミュニケーション力の高いビジネスパーソン育成と、社内チームの向上の一助となることを願ってやみません。
「今よりもっと良い関係になりたい、もっと元気な職場を作りたい。」だから、自分が我慢することなく、相手を責めることもなく、相手も自分も大切にしたコミュニケーション(アサーティブ)を身につけていただきたいと考えます。(尾崎)
~・~・~・参加者の感想・~・~・~・~
○自分のコミュニケーションパターンを見つめなおすことができた。
○今振り返ると、アサーティブなコミュニケーションが取れていたら・・・。
と思うことがありました。これから活用していきたいです。
○相手への配慮と立場を理解して話すことを学んだ。
○自分の感情に誠実になるとともに、上手く伝えるための「伝える内容の整理」の考え方を実践していきたい。