2019-07-04

実践型リーダーシップ研修 修了生インタビュー 

ビジネススタイリストでは、実践型リーダーシップコミュニケーション研修を管理職、次期リーダー育成のための研修として取り組んでおり、今回は、第7期を修了された、第一メリヤス株式会社小久保社長、総務部長の北川正子様にお話を伺いました。

北川様の会社を良くしていきたいと研修を受けるに至った経緯や、研修中に感じたこと、実際に取り組んでみたこと、働く原動力など、思い思いに語っていただきました。

聞き手は、ビジネススタイリストの西村です。

研修に参加されている間にも、「今こういうことを課題にしています、取り組んでいます、周囲は変わってきています」などお聞きしていました。改めてお話しいただけるという事で、本当にありがとうございます。

川様の受講のきっかけを教えてください。

北川 現在、総務経理で現在部長職をさせていただいております。社会人として長く経って、一度管理職としての在り方を見直さないといけないと感じていました。弊社は、職人としてのプライドを持つベテランから若手社員まで、様々な年代、色々な性格の人が集まっていて、仕事の仕方、スキルアップしていくやり方も異なります。管理上とても難しさを感じていました。始めて管理職をここでさせてもらった時に、管理職ってただ管理するだけじゃだめだよねと感じたことがきっかけです。

私、会社で「務める」とはどういうことかを伝えたいんです。(正社員の福利厚生が手厚い)労働にすごく守られていているのは良いけれど、意識の違いでもっとスキルやスピード感が全然違うんですよ。仕事の効率化を考えていく視点を持つのが大切だと、自分が所属している会社への貢献については思いを持って務めてほしいと。そう伝えたいんです。

研修中に感じられた印象も強かったのですか?

北川 そうですね。休憩時間入って、必ず会社に電話入れて業務の確認をしているとか、書類を作るとか、必ず会社のことをされている人がほとんどで。私正直言って部長やらせて頂いていますけれど、覚悟が足りなかったのかなと、「務め」について理解してもらいたいなら、自分がその姿勢を示すしかないのですよね。

 

研修前に個人面談、360°診断を受けていただきましたがいかがでしたか? 

北川 個人面談ですが、面談というより、カウンセリングを受けたみたいな感じでした。私の場合は自分が勝ってしまう、自分が正しいと思っているからつい言動に出てしまうことがありました。先生からは「まず受け止めてから」とアドバイスいただき、まさに研修を受けながら身に付けて行く感じでした。

 

研修は全4回、月に1回でしたが、参加者の印象はいかがでしたか?

北川 受講されている多くの方が、自分の会社を大切にしているなと感じて、逆に自分はどうあるべきか考えさせられました。

会社から「この研修は絶対に、仕事を置いても行って来い」と言われて参加されている。そしてお一人お一人がそう思って参加されていることがすごいなと思ったのです。ディスカッションも初めは恥ずかしがっていたのにちゃんとやっているし(笑)。

尾崎 「皆さんでディスカッションして、自分で考えたことを発表してください」と、ケースに合わせてワークをしますから、普段会社では人前で発表をしない人も、全く知らない人たちと一緒になって盛り上がり、自然ね。

 

研修を受けてみて難しいなと感じた項目はありましたか?

北川 そうですね、伝え方がやっぱり難しいです。何回か実際にやってみたんですが、注意するというか、叱るでもなくて、ついこうして下さいという感じになってしまい、これが一番難しいと思いました。相手も聞いているようで、聞いてない。みたいな感じもありますね。中には悪気なく表面上、わかりましたと言うけれど、心の中では言っとけば良いよねという人も見受けられます。

 

研修で学んだことを実務で活かされたと伺いました。

小久保社長 弊社はOEMの会社としてニット製品を製造してきました。一方で自分たちが作った経験や商品の素材を、もっと知ってもらいたいと考えていたところ、スーパーの一角でカシミヤの商品を直販させて頂いた成果から、フロアでお店やってみることになりました。

モノづくりと勝手が違うこともあったのですが、北川さんは現場を良く見てくれています。人の事では色々あったようですが、調整していきながら上手く進めてくれています。

 

どのような取り組みをされたのですか?

北川 店には立ち上げ当初からの3人の販売員がいます。ひとつも製品が売れなかった時期がありました。何か手を打たなくてはならないですよね。それで指示するにも考えを聞くにも、一人一人に合わせた対応をしていくことにしたのです。

まずはテキストに書いてあったように、褒めて「いつもありがとうございます」から声を掛けました。

それがきっかけで、ディスプレイを自分たちで工夫してもらったり、何かあれば私が意見をまとめて一斉に下すように伝え方を工夫したりと…。

私も、学んだことも使ってみたくなって(笑)、会話の中に盛り込みました。

しばらくすると各自が自分の常連さんを持つようになって。売り上げが少しずつ上がってきました。

今までは自分の業務範囲だけしていた人も、率先して動いてくれるようになって。私の事を各自が自分の理解者だと位置づけてくれたのでしょうね。

今も、3名とも務めていただいています。よくやってくれていますし、それぞれにお得意様が付いているようですよ。たまに私が売り場に立っていると、「今日は〇〇さんはいないの?」って言われるくらいです(笑)。ようやく形ができたなという感じです。

一方、社内では全て私が声がけするわけにはいきません。それぞれに上司がいるのでさらに難しいです。

上司や周囲の先輩から若手に「〇〇と伝えてあげて」など間接的に伝える工夫が必要です。ただし、業務にストップがかかる事案は私が直接話します。

 

研修の時にも自分から現場に入っていくと話されていましたね。

北川 そうです。人に教えることで自分の仕事なんだと意識が変わるのですね。それをきっかけに仕事ができるようになることもあります。

「あの仕事を〇〇さんに教えてあげてください」と伝えたら、自分の仕事だと自覚していくというか。それから「今まで北川さんがやっていたから、北川さんのやり方が絶対だからそ

のままで良い」となると誰も工夫しなくなってします。そのまま全部切り離す必要性もあったのです。

 

仕事を渡したらそこは任せるよと。

北川 そうです、渡したら二度と前には出ないで、今やっている人のやり方で、合っているも間違っているも見守らないといけないのです。特に若い子たちは、指示待ちになってしまいがちですから。

実際に試していったんですね。

北川 そうです。こっそりこの資料を忍ばせながら(笑)、今度はこれを試してやれみたいな(笑)。

難しいことも壁に当たりながら、それであきらめてしまったら、元の木阿弥になってしまう。だから書いてある言葉をそのまましゃべってみようとチャレンジしています。

 

今後、学んだことをさらに使ってみたいことはありますか?

北川 会社とは離れますが、娘が大学に決まったので、娘との距離をちょっと変えてみようかなと思っています。そろそろ子供ではなく一人の人として責任を持って生きて行ってもらいたいなと、それに使ってみようかと思っています。そして「務める」とは何かということをちゃんと教えていきたいと思います。

 

「務める」ことがしっかりできたら仕事は楽しいですか?

北川 はい、楽しいです。仕事のやりがいが伝わるといいなと思います。若手は責任感を持たせてあげられたらもっと変わると思っています。教える側が教えられる若手にくっついていることで、成長が遅くなっていることもあると思います。もう一人で行動させたらと思うけれど、教える側が距離感をつかめていない、そういう方にこそこのリーダーシップ研修が必要かなと思っているんです。

尾崎 北川さんは、学んだことをご自分の中で消化して次に繋げて、日常で何らかの行動を起こすことを毎回やっていただいていることで何か掴んでおられているなと、私は表情などで感じていました。私は北川さんの変化に対し、安心して嬉しく感じていました。

最後のフォローアップ研修で売り上げが3倍になったとご報告いただいたときは、「ワーッ」と盛り上がりましたね。

参加者全員仲間ですからね、全員で手をたたいてわがことのように喜び合いましたね。そこまで学んだことを繋げていただいていることに感謝しています。

 

これから研修を受ける方、検討されている方にメッセージをお願いします。

北川 会社でも、日常生活でも「当たり前のことができない」を再確認するためとしてお勧めします。自分の中の整理もできるようになるし、自分の視点が高くなることに繋がります。

 

本日は貴重なお話をありがとうございました。

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